保育士の仕事がきつい、人間関係でストレスを感じている、そんな風に思っているかたはいませんか?
日々の保育に加え、書類仕事、制作、保護者対応、行事など、やることが延々続き余裕を感じられずに過ごしている方も多いのが現状の保育士。
子どもが好きで保育士になったのに、余裕を持って子どもと接することが出来ずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
実は派遣という働き方では、こういったストレスを軽減して保育士の仕事をすることが出来るんです。
なぜなら、派遣では家に仕事を持ち帰ることは出来ないので書類仕事はさせられないことが多いからです。
結果的に仕事の内容が制限されることになり、ストレスも軽減されます。
この記事では、40代で保育士の資格を取り、派遣保育士としてこども園、私立保育園など多くの保育園で10年以上勤務してきたアルパカが今までの経験を踏まえて派遣保育士の現状をお伝えしていきます。
この記事を読むことで、派遣保育士がどのような仕事をしているのか、また待遇面などの現状が分かります。
今の仕事がつらくて保育士を続けるかどうか転職をお考えの方、保育園を変えようかとお考えの方の参考になると嬉しいです。
派遣保育士のメリットとデメリットに分けてお伝えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
今の保育園が自分に合わない・・・
子どもは可愛いけど、続けられそうにない・・
このままこの保育園で働くのはつらい・・・
転職しようかな、どうしよう・・・
保育士の転職率はどれくらい?
厚生労働省がまとめた保育士の現状と主な取組のデータから見ると、保育士の退職理由として、転職は全体の33.4%を占めています。
その他にも他の業種への転職率は18.4%、他の福祉業界への転職率は10.6%となっています。
全体を100%とした割合にすると、過半数の53.1%の退職者が転職をしている状況です。
厚生労働省 保育士の現状と主な取り組み
このデータからも保育士が転職を考えている方が多いということが分かりますね。
保育士が転職する理由
東京都福祉保健局「東京都保育士実態調査」
こちらは東京都の調査結果ですが、保育士を退職する方の原因は「職場の人間関係」と「給料面」ということが分かります。
この2つで原因の6割を超えています。
なぜこの2つが転職する理由になりやすいのでしょうか?
人間関係
保育園・こども園では毎年クラス編成があり、クラスによって担任が変わります。
保育士はみな一生懸命保育をしていますが、それぞれの保育観を持っていますので、その保育観のずれから少しずつ不満がつのりぎくしゃくとした雰囲気になることがあります。
保育観のずれならばまだよいですが、それ以前に人間として合う合わないの問題もありますので、未満児クラスの複数担任で3人、4人保育士がいる場合はなおさら大変だと思います。
保育士間の問題もある中で、園長の方針もまた大きく関わってきます。園長の方針で保育園のカラーは変わってきますので、保育士が良かれと思ったことが園長の方針に合わなくてそこでストレスになる現場も多く見てきました。
多かれ少なかれ本人のいないところでの陰口は日常茶飯事です。そういうのを聞いたりすると、あぁ私もこうやって言われているのかな・・などと思ったりしていました。
女性の職場あるあるなのかもしれませんね。
給料面
子どもの命を預かっている大切な仕事ですが、給料面が低いところが転職の理由です。
保育園によっては、残業がサービス残業になっている園もあり、体力と神経を使うわりに見合った給料をいただけないところも理由です。
家に持ち帰ってする仕事もあり、その点を考慮するとなおさら給料面での理由もうなずけます。
派遣保育士のメリット
- 人間関係が楽・・・派遣という立場は、外部の人間として見られる傾向があるので常に一歩引いた環境にいられます。第三者的な感覚が私には合っていました。
- 時給が高い…一般的に派遣の方が時給が高いです。今ですと地域にもよりますが1700円以上のところもあるようです。
- 書類事務がない・・・基本的に派遣は書類関係の仕事がないところが多いです。1か所だけやって欲しいと言われたことがありましたが丁重にお断りしました。
連絡帳の記載のみで、その他の保育日誌・週案・月案・児童票の記載はしていませんでした。このことは本当に大きかったです。ほとんどの保育士は家に持ち帰ってやっていましたので、保育園は派遣に頼めないのだと思います。 - 定時で入り定時であがる・・・職場には10分前に到着し、ぴったりで帰っていました。少しでも残っていると逆に声をかけられるので、定時に帰宅できるのがいいですね。
- 無理だったら辞められる・・・基本的に任期満了することが前提ですが、パワハラなどで本当に無理な時は、最後の手段として派遣会社に事情を伝えれば辞めることも出来ます。退職とは違うので、すぐに他の保育園を探してもらうことも出来ます。正社員だと言いづらいですが、派遣会社が間にいてくれるという安心感があります。
派遣保育士のデメリット
- 新しい職場になるので一から覚えていかなければいけない・・・園によってやり方は色々ですので、その園やクラスの流れを覚えてやっていかなければいけません。
同時に職員の名前と子どもの名前も職場が変わるごとに覚えていくのはなかなか大変です。
ですが1ヶ月もすれば大体覚えられるのではじめの1ヶ月は我慢です。 - 園によっては派遣を下に見る風潮のところがある・・・これはあまりないですが、過去1か所このような園がありました。
おそらく園長の方針が保育士に引き継がれているのだと思うのですが、そのような園は注意です。
1,2か月経って見えてくることもありますので、もし不安に感じたり不快な思いをしたらすぐに派遣会社に相談することをお勧めします。 - ボーナスがない・・・当たり前ですが派遣にはボーナスがありません。
ですが、過去1園だけボーナスをくれたところがあったんです。他の保育士はみんなボーナスをもらっているのに可哀そうだからという理由で。お気持ちの金額でしたがとても嬉しかったのを覚えています。 - 派遣会社によっては、入所時の健康診断が自己負担のところがある。
ほとんどの派遣会社は会社の方で健康診断の費用を出してくれます。1万円以上します。
ですが、2年目以降は会社負担するので初回は自己負担という派遣会社がありましたので、確認をした方がいいです。 - 有給の額にも違いがある・・・有給の計算の方法が日額満額出る派遣会社と60%のところがありました。
例えば時給1500円で7時間勤務をしていた場合、有給だと本来は1500円×7で日額10500円のところ、日額の60%の6300円となるケースです。入社して半年後有給を使い明細を見て気づきました。この点も入社前に確認した方がよいです。
まとめ
派遣保育士についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
今働いている職場で悩みが解決されない場合、派遣保育士としての転職も改善策の一つになると思います。
せっかく大変な思いをして取得した保育士の資格ですので、やめてしまうよりは少し違う働き方をしてみるのもありだと思います。
1つの職場に長くいるメリットもありますが、他の保育園を見ると自分の視野の狭さに気づくこともあります。
派遣保育士ならば勤務時間を短時間にしたり、任期を半年にしたりと割と自由がききますので、ご自身に合った働きかたの一つとしてご検討いただけたらと思います。
ぜひあなたの働きやすい環境にたどりついてください。
この記事が転職に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。